
Vol.4
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1. 思想の森
2.国つ神計画研究所
3.使命を果たすための精密栄養学
4.KINEMA 2400
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/2026年5月19日発行/
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■ 1. 思想の森
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儒学には、「修身斉家治国平天下」という考え方があります。
国家・社会・他者を変えようとする以前に、まずは自らの心を正す。
最初のコーナーでは、聖人の言葉に従い、今、何を、どう思っているのかをお伝えします。
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先週5月14日から二日間に渡って、9年振りに開催された米中首脳会談。マスメディアは二つの大国の思惑に気を取られていますが、実はトランプ大統領が北京に向けて出発する12日に、米政権が激しい混乱に陥ったことは、日本国内では報道されていません。
事の発端は、イラン戦争に関する機密データが米情報機関から流出し、何者かがニューヨーク・タイムズにリークしたことです。ニューヨーク・タイムズは、12日に『米情報機関の分析、イランが依然として多大なミサイル能力を維持していることを示す(U.S. Intelligence Shows Iran Retains Substantial Missile Capabilities)』というタイトルで、3名の共同執筆者を立てて記事を発表しています。
情報提供者は明かされていませんが、米国内に存在する18の情報機関の内部に精通した人物からのリークとされており、国家情報長官室(DNI)などの機密情報がリークされています。これは、かつてのスノーデンによる国家機密情報リークに匹敵するか、あるいはそれ以上の衝撃的な政権内部からの告発(反乱)です。
流出した機密データの内容は、主に二つ。
一つは、イラン戦力の武器残存率に関するトランプ大統領の発言が、国家情報機関の機密データで嘘だと証明されたこと。二つは、中国が水面化でイランに武器や軍事支援を提供している実態です。
トランプは米国・イスラエルの共同作戦により、「イランは制圧された」「我々は勝利した」と度々発言しています。しかし、このリークではイランが保有するペルシャ湾周辺の弾道ミサイルや発射台の70-80%が、依然として破壊されずに残存しているという分析結果を示しています。現在、イラン戦争は完全に膠着しており、既に勝利したイラン側と、敗北した米国側で情報戦が展開されていますが、敗北を認めようとしないトランプ政権は、勝利宣言とも取れる発言を繰り返しており、イラン側の失笑を買っています。その根拠がイラン制圧だったのですが、米国内の機密情報のリークによって、これが嘘だということが世界に暴かれました。
もう一つは、中国の関与です。習近平国家主席はイラン戦争で中国側の関与を認めておらず、これまでトランプ政権もイラン戦争に関する中国の関与を認めていません。しかし、トランプはイラン戦争の敗北に焦ったかのように、戦争を途中で放り出して、(戦争中の敵であるはずの)中国の習近平国家主席に会いに行きました。
現時点の報道では、中国に対してイラン戦争終結に関わる要請を米国側はしておらず、「米国だけで処理できる」と強気な発言をしたと報じられていますが、このリークはそうした強硬発言も嘘であり、実際には習近平の手中で踊るパペットとしての米大統領像を、自ら宣伝するネガティブ・キャンペーンになったことを暴露しています。つまり、トランプは中国に敗北したのです。
トランプは習近平と握手を交わし、「中国との取引はうまく行った」「素晴らしい関係だ」と世界にアピールしましたが、その裏では中国がイランに武器供給をしている。つまり、仮にトランプがこの事実を知っていた場合、中国側の嘘を知りながら、米国民を騙して成功を演出していたことがバレてしまったため、彼が作ってきたイメージは粉々に打ち砕かれてしまいます。これは11月の中間選挙に、かなりの影響を及ぼすことが予想されます。
そしてもう一つ。イラン側に中国が軍事支援をしていることが事実なら、既にイラン戦争により、私たちは気づかない内に第三次世界大戦に突入したことを示唆しています。2月の戦争開始以来、戦争の構図は「米国・イスラエル」と「イラン・周辺勢力」として語られてきましたが、後者に中国が介入している場合、これは実質的に米中が衝突し、しかも米国側が敗北した決定的瞬間として読み替えられます。
今回の米中首脳会談を見ると、大きな特徴が明瞭です。国内体制が既に崩壊して内戦に向かっている米国と、国内体制を強硬的に統一している中国です。また昨今の米国による中国への関税を武器にした圧力も、中国側が衰退したデータは一つも示されておらず、米国側の関税攻撃は、中国に致命的な打撃を与えなかったことが明らかになっています。つまり、世界帝国だった米国は、中国に経済・国際統治の二つの観点で、今、敗北したのです。
中国がイランを支援している以上、米国が地上戦などの大規模なイラン攻撃に踏み切れないことは明らかです。なにしろ中国という巨大な軍事工場が背後でイランを支援し続けているならば、米国側が軍事的に勝利することはどう考えても不可能だからです。そうなると選択肢は、核兵器投下という一択になります。
今のトランプ政権(と米経済)には、本気で中国と全面対決する力も余裕もありません。つまり、トランプ自身も米情報機関も、習近平の「イランを支援していない」という言葉が嘘だと知っている。知っているにも関わらず、米国の覇権と大統領自身の体裁を保つためだけに、その嘘を真として受け入れる苦し紛れの演技をしているのです。
内部の最高機関からのリークに怒り狂ったトランプ政権幹部は、中国どころではなく、国内のメディア統制と内部告発者の特定に動いています。トランプの命を受けて、既にFBI長官のキャシュ・パテルや司法長官代行のトッド・ブランシュが情報機関に対する内部調査を開始しており、職員に対する嘘発見器のテスト実施、リーク元を特定するために、ニューヨーク・タイムズ本社と記者に対して召喚状を出すと脅すなど、米国の「内部告発者保護法」を無視した個人的な怒りで事態は動いています。
これを受けて米国内では、11月の中間選挙で本格的に国内は内戦に陥ると考える識者が増えており、今回の首脳会談は中国側の完全勝利だと見る向きは強い。事実、習近平側の「台湾統一を邪魔するな」という過去最も強い要請に屈したトランプは、「台湾独立派は沈黙すべきだ」「台湾独立など見たくない」と発言しています。一体、台湾は「誰の」国なのでしょうか?
米国が既に中国に敗北した事実は、先日お伝えした多極化世界になっている姿を示しました。この渦中、勝利したのは中国として語られますが、真の勝者は世界最大の購読者数を抱えるニューヨーク・タイムズなのかもしれません。なにしろニューヨーク・タイムズが5月6日に公開した決算データでは、デジタルと紙媒体を合わせた有料購読者数が、初めて1,300万人を突破したと記されているからです。
しかも、世界的なメディアの衰退とは無縁に、ニューヨーク・タイムズだけは購読者を伸ばし続けており、2027年末までに1,500万人というマイルストーンを掲げています。1,500万人と言えば、1,430万人を抱える世界最大都市・東京都の人口を凌駕します。つまり、ニューヨーク・タイムズはもはや単なる報道メディアではなく、一つの世界と市民(購読者)を持った巨大な圏域なのです。しかも、世界中に購読者がいます。
今後も会談の内容は明かされないでしょうが、おそらく米国が持つ日本と韓国の戦後権益を、中国に委譲する密約が交わされた可能性が高い。特に台湾は、米中議論の蚊帳の外に置かれたまま、自分たちの国の未来が勝手に取引されていきます。今回の米中首脳会談が示唆した近未来は、個人的に以下の二つとして見ています。
一つは、朝鮮半島統一の可能性が高まったこと。
二つは、日本の宗主国が米国から中国に替わること。
これに伴い、日本では徐々に在日米軍の撤退が進み、再軍備化が進むことは必須となります。核武装(米国からのレンタル含)、自衛隊の軍事組織化、徴兵制辺りは、もはや私たちが死ぬまでに確実に起きることが既定路線に入っており、2010-2025年に生まれたアルファ世代の子供たちは、徴兵されると考えた方が良いでしょう。
そして私たちは、おそらく第三次世界大戦を経験する世代になります。今、自分自身、愛する人、家族や子供の生き方の設計を、抜本的に転換しなければなりません。もう私たちは戦時を生きており、戦後は終わったのです。
米国は東アジアでの一定の影響力を保持するために、日韓の権益を中国に委譲し、台湾を売ることで、見返りとして、習近平側から経済的支援の了解を得た可能性が考えられます。これはトランプに同行したのが外交を専門とする人々ではなく、まるで商談に行ったかのような面子で固められていたことからも明らかです。
つまり、今回の米中首脳会談の実態は、「日本・韓国・台湾を取引する」ためだったのです。米国が中国に母国を売ったことに焦った日本の高市首相と韓国の李在明大統領は、本日19日から2日間、韓国で首脳会談を行なっていますが、もはや手遅れと見た方が良いでしょう。私たちの母国は、売られたのです。
トランプに率いられて北京に降り立ったのは、巨大産業・農業セクターから、ボーイング社CEOのケリー・オートバーグ、世界最大の穀物商社カーギルの会長兼CEOのブライアン・サイクス。テック・金融セクターから、アップルCEOのティム・クック、エヌビディアCEOのジェイスン・ファン、世界最大の資産運用会社ブラックロックCEOのラリー・フィンク、ゴールドマン・サックスCEOのデービッド・ソロモン、投資家のスコット・ベッセント。そしてトランプに大きな影響力を持つイーロン・マスクです。
トランプは「アメリカビジネス界の最高の代表者」を率いて習近平に一人ずつ自ら紹介し、プレゼンを行わせています。ここに国家主権や安全保障を担当する外交官が同席していない事実は、米国が明らかに目先の経済的実利のみを追求する体制に変異したことを語っています。しかも大した成果を上げておらず、一部からは「中身のない商談(ビジネス旅行)」と揶揄される始末。
今回の米中首脳会談で、「米国が日本を守ってくれる」という幻想は、完全に消滅しました。今、日本は自分たちの国造りの未来が、自分たちの意思とは無縁に、外部の私利私欲に溺れた一部の人々の思惑によって、決せられる戦後最大の転換点を迎えています。
今後、日本・韓国・台湾は、非常に厳しい現実に直面し、痛みを伴う大きな決断ができなければ、国民は生死の淵を彷徨う日々が訪れます。
自分たちの母国に対する思いは無視され、外部の「投資家」によって勝手に国が取引される時代。その投資家の仲介役として動く高市政権を支える官僚機構は、国民の生活問題の解決を放置し、憲法改正一本に絞り始めています。
誰もが2028年までに、自らの未来を決断しなければなりません。憲法改正後に小泉進次郎が首相となり、核武装、軍国化が加速してからでは、身動きが取れなくなってしまいます。
こうして三国は、国内外の為政者によって切り売りされていき、移民問題に国民が気を取られている間に、今ある「日本」や「日本人」は気付けば消滅している事態に向かうでしょう。
米国という巨大な嘘に依存し過ぎた日本。このツケの支払いが始まるのは、これからです。

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■ 2. 国つ神計画研究所
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統一国家や単一民族と、場所に生きる多元的世界。
どちらが正しいかではなく、相反共存する世界に誰もが生きています。
日本民族のルーツ研究を通じて、開かれてくる本当の日本とは?
古代日本・考古・神話・民俗・遺伝子・霊性など分野を統合し、独自の視点で日本を読み解きます。
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奈良県奈良市丸山にある富雄丸山古墳。大阪から生駒山を越えた矢田丘陵の北東山麓に鎮座する巨大な円墳が、今、静かに日本史を大きく書き換えようとしています。
発端は、2022年12月に古墳の造り出しと呼ばれる突起部から、約285cmもの世界最大級の巨大な鉄製の剣と、世界で唯一の盾形をした銅鏡が発見されたことです。蛇行剣とは、蛇のように剣自体が6回うねる特殊な形状から付けられた名前ですが、さらに同地には、約5mに及ぶ木棺が埋葬されていました。
後に木棺内から発見されたのは、三つの銅鏡でした。銅鏡とは、主に弥生時代に部族の巫女が祭祀を行うために用いたツールですが、興味深いことに、富雄丸山古墳の木棺で重なって発見された三枚の銅鏡は、異なる時代に製作されたことが判明したのです。ひとつは中国で前漢と呼ばれた紀元前1世紀末頃、ひとつは後漢の2世紀末から3世紀前半、ひとつは三国時代の魏が存在した3世紀中頃です。
つまり、同じ場所で重なって発見された三枚の銅鏡は、製作時期に400年程度の差があり、まるで古代中国史が統合されたような埋葬を行なっていたのです。考古学では形状などの特徴を踏まえて、最古のものを虺龍文鏡(きりゅうもん)、その次が画像鏡、最も新しいものを三角縁神獣鏡(さんかくぶちしんじゅう)と呼びます。
この三角縁神獣鏡と呼ばれるものが、魏志倭人伝で魏の皇帝が女王・卑弥呼に対して贈った銅鏡だと考えられてきたのですが、実はこの三角縁神獣鏡は未だ謎に包まれています。
なぜなら、三角縁神獣鏡は日本側で500枚も発見されたにも関わらず、中国側では1枚も出土しておらず、鏡の鋳型も工房跡などの製作現場の痕跡も、日本・朝鮮・中国のどこからも発見されていないのです。
魏が銅鏡を卑弥呼に贈ったことは事実でしょうが、魏製の鏡に関する何かしらの痕跡が、当時の魏や魏が掌握していた朝鮮半島北部から出てこなければなりません。ですが、今のところ何も発見されておらず、分かっていることは日本から大量に出土することと、三角縁神獣鏡の製作年代が魏の時代と一致していることです。
そして4世紀に築造された富雄丸山古墳は、日本史で「空白の100年」と呼ばれる時代に位置しています。中国側の『三国志』魏志倭人伝は3世紀の日本について記し、『宋書』倭国伝は5世紀の日本について記していますが、4世紀は中国側との交流が途絶えた時期に相当しており、また中国国内が混乱したことから資料に日本のことは記されません。
しかし、4世紀を終えた5世紀になると、突然、百舌鳥・古市古墳群のような巨大古墳が築造される時代を迎えています。そのため、空白の時代に構造的転換点が起きた可能性が高いことが予想されるのです。
これまでの自身の調査に基づく実感としては、3世紀代の祭祀的性格が、5世紀代の武力的性格に変異する「間」に、4世紀固有の謎があると考えており、相当大規模な部族移動が起きていたと推定しています。この大移動は、日本列島に限らず、中国・朝鮮半島も含みます。
簡単に言ってしまえば、部族を率いる首長の実権が、祭祀から武力に移行を始める転換点が4世紀にあるということです。それを象徴しているのが、富雄丸山古墳で発見された巨大な蛇行剣と盾形銅鏡です。
何度もうねった3m近い剣は、当然ながら人を殺す目的で製作されておらず、祭祀の性格を強く有しており、その背後には武力に基づく政治的実権がチラついています。同じく盾形銅鏡も、鉄盾のように実用的な防御目的で製作されたものではなく、祭祀の性格を強く有しています。つまり、ここで発見された剣も盾も、戦闘のために作られたのではなく、政治に伴う祭祀を目的に製作されたということです。
一方で3世紀代は、純粋な銅鏡を用いた巫女主導の部族祭祀が主に西日本で展開されていましたが、盾型のような武力を示唆するようなものは存在しません。これは生駒山付近の富雄丸山古墳の地域に存在した部族が、「弥生時代と古墳時代」の結節点を生きていた可能性を示唆しています。
つまり、全く起源の異なる種族が、この地で混交した可能性を表しているのです。
近年の遺伝子研究も、既に縄文人・弥生人・古墳人は同種ではなく、異種だったことを明らかにしています。主に弥生人は北東アジアに起源を持つ種族、古墳人は東アジアに起源を持つ種族だと言われており、現代日本人の大半は、東アジア系の古墳人の末裔と位置付けられています。
ただし、これは日本人の祖先が中国系の漢民族とイコールだということではありません。当時の中国も漢民族以外の複雑な民族構造があり、朝鮮系民族なども混融しながら、日本側の先住民族とも交わっているからです。
今後数十年で遺伝子検査が民主化されると、この辺りの全貌も見えてくるでしょうが、おそらく相当複雑です。個人的には、「縄文人」という単一民族は存在せず、複数のルーツを持つ人々によって構成されていたと考えており、この辺りの民族観の見直しが、遺伝子検査の浸透と共に求められるでしょう。
現状を正確に言えば、大半の日本人の遺伝子構造は古墳系が多いが、誰もが古い遺伝子を一定程度は持っているということです。つまり、日本人の実態は単一民族ではなく、主に三つの異なる遺伝子が融合していることにあり、この配分がルーツや地域によって大きく異なります。
ここの複雑な歴史を示唆するように、400年もの時代差がある三つの銅鏡が納められていた木棺の被葬者は、女性だったと推察されており、弥生時代が終わり、古墳時代を迎える構造的転換点に生きた部族の末路を示しています。だとすれば、そこに中国の各栄光時代を象徴するような銅鏡が重ねて納められた理由は、何だったのでしょうか。
起源が異なる複数の東アジア系部族が、古代ヤマトで混交した「空白の歴史」について語っている可能性があります。
残念ながら、今後もこれ以上、考古学から読み取れることはないでしょう。しかし、実は神話に関心を持つ人々は、この富雄丸山古墳の位置と発見物が、「ある神」の伝承に直結することに気付き始めています。
日本の始まりの地と考えられてきた古代ヤマト。
今後、富雄丸山古墳の発見は、日本史の修正を静かに迫ることになるでしょう。
その時、日本人は新たな歴史観を受け入れて、未来へ足を進めるのでしょうか?
それとも、また「なかったこと」にして、今まで通りに生きようとするのでしょうか?
今、先人が遺物を通して私たちに問うているのは、グローバルな世界でどう生き抜くか以上に、丁寧に足元を見つめ直すことだと思えてなりません。
古代遺跡を巡ることは、私たちがいかに未来を創るのかという意志を、問い直すための行為なのです。

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■ 3. 使命を果たすための精密栄養学
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日本や世界の現状を憂い、少しでも未来を変えたいと思う現代人にとって、本当に必要なのは最低限の健康知識です。
どれだけ志が高くても、不調になると心身共に疲弊し、道半ばで諦めてしまうもの。
そこで本コーナーでは、使命を全うするために、最低限の健康知識を最新の精密栄養学の視点で提起していきます。
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今回は、マグネシウムの重要性です。
本来、立夏を過ぎた初夏の日本は、最高気温が25℃を超える夏日が現れ始め、湿度も徐々に上昇して梅雨の足音が近づく時期でした。しかし、今年は様相が異なります。4月から30℃以上の地点が多発しており、今週は「熱中症に注意」という警告が目立ちます。
カレンダーよりも先に夏が訪れるようになった今、身体は着実に悲鳴を上げています。かつて緩やかに移り変わった日本の四季では、身体を徐々に慣らす余裕があり、春夏秋冬ごとに一年のバランスを構築することができましたが、四季が崩壊し、気温や気圧が乱高下する気候下では、身体の適応は追いつかず、原因不明の不調が多発します。
特に暑さに慣れていないこの時期は、自律神経の切り替えに大きなエネルギーを使うため、ミネラルの消耗がいつも以上に加速します。中でも、この時期に枯渇しやすいのがマグネシウムです。
汗と共に失われやすいミネラルの筆頭であるマグネシウムは、日本人に不足している最大のミネラルですが、あまり語られることはありません。しかし、マグネシウムの適切な摂取は、人生の質を転換する力を秘めています。実際、一日の推奨摂取量は350-500mgですが、日本人の平均摂取量は約250mgしかありません。個人的な経験からも、おそらく読者の全員がマグネシウム不足です。
眠りが浅い、寝つきが悪い、疲れやすい、不安やストレスを感じやすい、気分が落ち込みやすい、集中力低下、まぶたがピクピクする、足がつりやすい、筋肉痛が長引く、頭痛・片頭痛、首・肩の凝り、便秘、喘息発作、動悸を感じる、血圧が高い。
上記に一つでも当てはまるなら、病院に行く前に、まず試してほしいのがマグネシウムです。なぜなら、これらの症状は病気ではなく、典型的な「マグネシウム不足」の症状だからです。特に女性はマグネシウムを適切に摂取した場合、頭痛、肩凝り、目の痛み、便秘改善、生理痛軽減などで、体感で7割ほど疲労が解決される可能性が高いため、摂取しない選択はありません。
昨今の減塩ブームによって、「塩」が悪だと見られる傾向が強く、減塩に取り組む人も多いでしょうが、問題はミネラルを除去した精製塩であり、非精製のミネラルが豊富な塩は積極的に摂取すべきです。ちなみに加工食品から外食のほぼ全ては、この精製塩を使用しています。
なぜ、マグネシウムが効果的かと言えば、体内の600以上の酵素反応に関与しているからです。酵素は体の中で化学反応を促進するエンジンであり、マグネシウムは酵素の活性化に不可欠です。酵素の働きが低下すると、エネルギー生成や細胞修復に支障を来たし、日常生活のパフォーマンスにジワジワ影響を及ぼします。ですが、まさかマグネシウム不足が原因だと人々は考えず、性格の問題、気力や気合いが足りないなどのもっともな理由を付けて片付けてしまいます。
マグネシウムが現代人に必須の理由は幾つもあります。まず、近年判明した驚くべきこととして、マグネシウム不足はがんの罹患リスクを高めます。不足状態ではがん細胞が増殖しやすくなり、十分に摂取していると、がん細胞の増殖を抑制する効果を発揮するからです。
もう一つは、ストレスです。現代社会を生きる人々は、24時間365日ストレスに晒されており、どう考えても個人の意思だけで生き抜くことは困難です。身体はストレスを感じると、体内でコルチゾールというストレスホルモンを出しますが、マグネシウムはこのコルチゾールを下げて、体をリラックスさせる効果があります。そのため、「天然のストレス消しゴム」とも言われています。
病院に行くほどではないが、「何となく調子が悪い」と感じている人ほど、まず試して頂きたいマグネシウム。
実際、私自身も様々なサプリメントを試してきましたが、体感が一番表れるのはマグネシウムであり、今も朝・晩は良質なマグネシウムサプリメントを欠かさず摂取しています。なにより、マグネシウムをしっかり摂取していると気分が良い!これが最大のメリットだと思います。
ただマグネシウムには複数の種類があり、目的に応じて自分に合ったものを摂取しなければ効果は出ません。そこで次回は、各種類ごとの特性を見ていきます。

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■ 4. KINEMA 2400
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江戸時代、国学者は仏教や儒教などの中国的な影響に反発し、日本の固有性を万葉集や古事記に見出しました。
現在、私たちは欧米的な影響により、似たような状況に陥っています。
しかし、古典を読むことは、あまりにハードルが高い。
そこでこのコーナーでは、「日本の心」の観点から、往年の日本映画を読み解いていきます。
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良い映画とは何でしょうか?
様々な答えがあるでしょうが、私は「最後まで見続けられる映画」だと考えています。映画は2時間程度が普通であるため、どうやって観客に2時間見続けてもらうかということは、製作者が一番頭を悩ませることです。そもそも、いつから「映画は2時間程度」という慣習が生まれたのでしょうか。
実は以外と古くから、2時間を超える長尺の作品は生まれています。例えば、戦時中の1941-1942年、軍部の命令で戦意高揚を目的に製作された溝口健二『元禄忠臣蔵』は、日本人が好む赤穂浪士を描いた忠臣蔵をモチーフに、前後篇で約3時間43分もある作品でした。
ただ前編・後編と分けて上映されており、それぞれの作品自体は慣例通り2時間以内に収まっています。ただ戦後に入ると、この2時間という慣習を破る試みが行われています。それが黒澤明の『七人の侍』です。
1954年の黒澤明『七人の侍』は、一本完結型で207分もあり、全てが従来の常識を破る一作でした。3時間半もの長さがあるため、フィルムの中で途中休憩を5分間シーンとして配置し、観客は一回でこの未曾有の作品を体験することができたのです。映画自体も当時の通常映画の7倍もの製作費を投じ、1年近い撮影期間をかけて作られた大作です。
既に1950年に発表した『羅生門』で国際的評価を受けていた黒澤明が、自らの監督生命をかけ、製作元の東宝の大反対と製作中止危機を乗り越えて作り上げた作品は、確かに作品に対する「想い」が強く、観客は一気に観ることができたと言えます。しかし、いくら製作者の想いがあっても、最後まで見続けられるか否かは、実は別問題なのです。
例えば映画界のジンクスとして、最も想いが込められるはずのドキュメンタリーは、最後まで見続けられる可能性が最も低いジャンルの一つとして知られています。つまり、想いの強さが問題なのではなく、むしろ作品に対する想いはあって当たり前であり、それ以外の複数要素が見事に合致した時、名作は生まれると言えます。
黒澤明が長尺でも観客は見ると証明したことで、意欲的な作品が登場します。それが1959-1961年にかけて製作され、当時最長の映画としてギネスブックにも掲載された小林正樹『人間の条件』です。
1956-58年刊行のベストセラー、五味川純平の同名小説を映画化した同作は、太平洋戦争末期の満州を舞台に、梶という一人の青年が辿る1943-45年までの姿を描いた作品です。名優・仲代達矢が南満州鉄鋼会社に勤務する会社員の主人公を演じ、妻・新珠三千代と結婚した直後に過酷な環境下の労務管理に就き、そこで奴隷のように扱われる中国工人たちの待遇改善に腐心するストーリーです。
同作は、第一部「純愛篇」、第二部「激怒篇」、第三部「望郷篇」、第四部「戦雲篇」、第五部「死の脱出篇」、第六部「曠野の彷徨篇」という6部構成で展開され、何と総上映時間は9時間31分にも及びました。
これは長尺の記録を狙ったのではなく、時勢が関わっています。戦後十年以上を経て「政治の季節」と呼ばれた1960年代に入る中、戦争経験者たちが「あれは何だったのか?」「なぜ人間はあのような残忍なことができたのか?」などを問い直す時期に呼応していたからです。
当然、登場する役者も製作陣も誰もが戦争経験者であり、中でも昨年亡くなった主人公の仲代達矢は、自らの65年に及んだ俳優人生は、反戦の意思を示すためだったと生前語っており、死ぬまで演じることで反戦活動を実践しました。
戦争という極限状態の中、大半の人々は平然と恐ろしいことをしたが、その中で人間であろうともがき続けた少数者が居た。大勢に流されて無惨なことをするか、あるいは逆風でも人間としての尊厳を守るかは、常に自分たちの意志にかかっているという未来に向けた強いメッセージと、それを本気で信じていた製作陣・俳優の使命感の一体が、9時間31分という時間を感じさせない至極の作品を生み出したのです。
これらは想いによって観客と繋がった好例と言えますが、一方で職人芸のように淡々と映画を次々と作り続け、そのどれもが「最後まで見続けられる映画」という画期的な製作を実現した対照的な映画監督が居ます。
彼の名は、成瀬巳喜男。
あまりに画期的な製作方法に、若き黒澤明が生涯の師匠と崇めた人物は、今もあまり語られることはありません。次回、この成瀬巳喜男についてお話ししていきます。

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